北海道江別市/新庁舎基本設計作成、概算事業費142億円・26年度着工へ

2025年7月8日 工事・計画 [6面]

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 北海道江別市は、老朽化などにより建て替えを計画している市役所本庁舎の基本設計をまとめた。新庁舎は本庁舎を含む七つの公共施設を集約し、4階建て延べ1万3925平方メートルの規模を想定。概算事業費に142億31百万円を見込む。本年度に実施設計を完了し、2026年8月ごろの着工を目指す。
 新庁舎は当初、現本庁舎(RC一部S・SRC造地下1階地上4階建て延べ5346平方メートル、西棟はS造2階建て延べ734平方メートル)と別館、第二別館、教育庁舎、錦町別館、環境事務所、土木事務所、水道庁舎、保健センターの9庁舎を集約する予定だったが、建設単価の上昇傾向や市の財政状況などを考慮して計画を見直し。保健センターと水道庁舎は将来の集約対象とし、残る7庁舎を優先的に集約し建て替える。
 基本設計業務は石本建築事務所が担当した。建設地は現庁舎に隣接する向ケ丘26番地にある江別高校跡地の一部(敷地面積3万0980平方メートル)。建物はRC一部S・SRC造4階塔屋1階建て延べ1万3925平方メートルの規模で、免震構造を採用。1階(3665平方メートル)は子育て・福祉・市民窓口フロア、2階(3402平方メートル)はまちづくり・教育フロア、3階(3501平方メートル)は政策・災害対策フロア、4階(3335)は議場・議会フロアを配置する。
 環境面では一次エネルギー消費量を50%以下に削減するZEB Readyの達成を目指し、建物の高断熱・高気密化や機器・システムの高効率化を図るとともに、太陽光発電や地中熱利用などの再生可能エネルギーの導入も検討する。
 概算事業費は工事費に114億90百万円、外構整備費に11億40百万円、解体工事費に7億20百万円、調査設計などその他経費に8億81百万円の計42億31百万円を試算。工事費の内訳は建築主体に68億60百万円、電気設備に18億80百万円、空気調和設備に21億20百万円、給排水衛生設備に4億20百万円、昇降機設備に2億10百万円を見込む。
 今後は25年度内に実施設計を完了し、26年8月ごろに着工、28年9月ごろに完成し、29年1月の供用開始を目指す。