千葉県流山市は、東武アーバンパークライン(野田線)江戸川台駅東口にある日本貿易振興機構(ジェトロ)江戸川台職員宿舎跡地にPPPを活用して公共公益機能を集約した複合型施設を整備する。事業手法は「定期借地権+賃貸借方式」を採用する。基本構想によると施設の最大規模は3階建て延べ3600平方メートルという。10日、事業者を選定する公募型プロポーザルの手続きを開始した。
プロポには単体か複数企業で構成するグループが参加できる。直接対話の参加申し込みは16日まで、まちづくり推進部まちづくり推進課まちづくり推進係(担当窓口)へのメールで受け付ける。対話の実施は25日を予定する。提案書は10月1~14日に担当窓口への持参で受け付ける。11月上旬にヒアリングを実施し、同下旬にも優先交渉権者を決定する。その後、基本協定や事業契約を締結する。
ジェトロ跡地の所在地は江戸川台東2の6の4(敷地面積2042平方メートル)。第2種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率200%)。2020年に市が取得した。建物は解体済みとなっている。
同駅前出張所や北部地域包括センターといった駅周辺にある老朽化した公共施設を集約する。想定規模は公共施設740平方メートル以下、民間施設500平方メートル以上、公民提案施設400平方メートル以下。公共施設の引き渡しは27年度下半期を予定している。
民間事業者が施設を設計、建設して所有者となり、維持管理・運営を行う。市は民間事業者と公共施設の賃貸借契約を締結し、賃料などを対価として払う。定期借地権の1平方メートル当たりの地代は月額275円以上、公共施設の賃貸借に伴う公共施設賃料などの上限は月額467万7000円(税抜き)としている。
ジェトロ跡地活用事業は、市が計画する「江戸川台駅東口周辺地区エリアビジョン」の一環。ジェトロ跡地をはじめ、駅前広場や商店街通りを段階的に再整備する。「『ここに居たい、ここに来たい』と感じられる場づくりを。」を目標としている。
想定している主な導入機能は次の通り。
【公共施設】
▽江戸川台駅前出張所▽北部地域包括支援センター▽江戸川台ファミリーサポートセンター▽防災施設▽学習スペース兼ITルーム
【民間施設】
▽ライブラリーカフェ▽その他提案民間施設
【公民提案施設】
▽多目的室▽シェアキッチン▽工作室・作業室▽シェアショップ
【その他施設】
▽駐車施設▽共用施設等▽広場(屋外・屋上)。