鹿島ら/東京科学大田町キャンパス土地活用事業(東京都港区)、26年7月着工へ

2025年7月14日 工事・計画 [4面]

文字サイズ

 鹿島ら4社で構成する企業グループは東京都港区で推進している「東京科学大学田町キャンパス土地活用事業」で、建設工事に2026年7月着手する。建物は延べ約29万平方メートル、高さ179メートルの規模。オフィスや大学施設、インキュベーション施設などで構成する複合施設になる。30年6月の竣工を目指す。
 鹿島が6月公表の有価証券報告書で明らかにした。同事業は東京科学大が選定した▽NTT都市開発▽鹿島▽JR東日本▽東急不動産-の4社グループが推進。グループは東京科学大と75年間の一般定期借地権設定契約を結び、施設を整備する。
 敷地の所在地は芝浦3の17の1ほか(敷地面積2万2421平方メートル)。JR田町駅東口に面している。新たな建物は芝浦運河通りを挟んで2棟に分かれ、総延べ28万9000平方メートルの規模。主要施設は同駅に直結し、地下2階地上39階建てになる。
 主要施設の2階部分は、新たな歩行者デッキで同駅に直結する。外構部に広場や緑化空間、1階には大規模な屋内広場を整備。低層部を産学連携のインキュベーション施設や、大学施設に充てる。中層部以上はオフィスになる。
 施設には約2800人分の帰宅困難者支援機能を確保。コージェネレーションシステム(CGS)や非常用発電機も導入し、災害時のエネルギー供給を支える。高効率設備の導入や外皮性能の向上を通じ、環境負荷を低減。オフィス部でZEB Ready、全体でZEB Orientedの達成を目指す。