小学校や中学校の夏休みも残りわずかになった。楽しかった花火やお祭りの余韻に浸りたい時期だが、宿題を後回しにした子どもを急かし、親がついイライラしてしまう光景も目に浮かぶ▼計算ドリルや漢字練習はまだしも、工作や自由研究はいつの時代も頭を悩ませる課題。夏休みの終わりまで手を付けられず、焦りばかりが募った経験を持つ人も少なくないだろう▼そんな子どもたちを応援しようと、横浜・みなとみらいのランドマークタワーでは「夏休み宿題フェスティバル」が31日まで開かれている。本物の恐竜化石の発掘体験をはじめ、多彩なワークショップが用意され、自由研究にうってつけだ▼ものづくりや憧れの仕事を体験できる機会は、大人にも人気がある。建設業界も担い手確保へ向け、各地で現場見学会を実施している▼子どもの頃は「大人は宿題がなくていいな」と、うらやましく思った。けれども、社会に出れば納期や成果に追われる場面はいくらでもあると気づく。そして苦労を重ねて目標を達成した時、人は成長することも。その感覚を子どものうちから味わえれば、未来は明るくなるに違いない。