江戸時代に築造された「野馬土手」の一部が、千葉県北西部などに現存する。幕府が設置した馬の放牧場に巡らされていた小高い盛り土で、当時の面影をしのばせる貴重な遺構だ▼馬が近隣の村に入ったり、畑を荒らしたりするのを防ぐ目的で造られた。放牧場は幕府御用馬だけでなく、輸送や農耕用の馬という民間の需要にも応えていたようだ▼古くから人と馬の関係は深く、これらにまつわる伝承なども多い。先日、会社OBの大先輩にそうした故事にならったことわざで励ましていただいた▼送信したメールの文面から、こちらの弱音を読み取られたのだろう。「つらいところですね。でも『万事塞(さい)翁が馬』ですから、吉報もあるかもしれません。頑張ってください」。温かいメッセージがありがたい▼〈早くも2026年正月に向けたおせち料理商戦が始まる!〉。こんなニュースに接し、来年の干支(えと)を調べると60年に一度の丙午(ひのえうま)。情熱と行動力で前に進む年とも言われる。来年の飛躍を期待しつつ、まずは残すところあと3カ月余りとなった今年を充実させよう。もう弱音を吐いてはいられない。