西日本高速道路四国支社が進める徳島自動車道4車線化事業の土成IC~脇町IC間東側約7・7キロ区間で最初のトンネル掘削が始まった。連続する3本のトンネル工事を含む3・5キロの土工事「徳島自動車道土成工事」で施工を青木あすなろ建設・大日本土木JVが担当する。慎重な掘削が求められる中央構造線に位置するため、火薬を使わない機械掘削を全線で採用。供用中の1期線への安全配慮を徹底し、無事故・無災害で高品質を追求する。
徳島自動車道は徳島県鳴門市を起点とし愛媛県四国中央市に至る106・1キロの自動車専用道路。3区間で2車線を4車線に拡幅する工事が行われている。約7・7キロ区間ではトンネルを7本掘削する。土成工事の概要は切り盛り土量4万5000立方メートル、トンネル延長937メートル(断面積約80平方メートル)など。工期は2023年12月1日~29年7月31日。場所は徳島県阿波市土成町秋月~土成。
トンネル掘削に向けた準備が整い、8日に建設地で施工者主催による安全祈願祭が開かれた。受発注者や近隣工区関係者ら約70人が出席。施工者代表の高倉剛青木あすなろ建設四国支店長らが玉串をささげ、工事の無事完成を祈願した。
徳島道の暫定2車線区間では7月に正面衝突事故が発生している。災害時などの通行止めでは生活や経済活動に大きな影響を及ぼす。池田順一西日本高速四国支社徳島工事事務所長は「こうした課題を解消し、より強靱で安心な道路ネットワークを構築するためにも4車線化事業は極めて意義深い」と強調。土成工事は「今後の事業展開でも大変意味深い重要な位置付けとなる」とし、「現場では安全最優先の下、受発注者が一体となり無事故・無災害の達成に取り組む」と決意を述べた。
小山匡永所長(青木あすなろ建設)の話
「供用中の1期線に影響がないよう安全対策を徹底し、無事故・無災害で工期内に工事を完成させる」。