日建連/鹿児島市のシールドトンネル現場で親子見学会開く

2025年9月17日 行事 [9面]

文字サイズ

 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は15日、鹿児島市で大成建設・大豊建設JVが施工中の「鹿児島3号東西道路シールドトンネル(下り線)新設〈二期〉工事」で親子向け現場見学会「けんせつ探検隊2025」を開いた。小中学生と保護者の14組40人が参加。九州の道路では初めてシールド工法で施工している現場でシールドマシンの内部を見学するなど、土木工事の迫力を体感した。
 開会に当たり日建連の吉本貴子参事は「迫力ある現場を見てぜひ友達にも建設業の魅力を伝えてもらいたい」とあいさつした。
 見学に先立ち、現場事務所で建設業の仕事やトンネル工事の進め方などを現場社員が説明。トンネルを掘削するシールドマシンが総重量約1400トンで「桜島フェリーと同じぐらいの重さ」など分かりやすく紹介した。
 トンネル内では15日時点で延長2319メートルのうち1963メートルまで掘り進めている先端までカートで移動し、シールドマシンを見学。参加者はマシンを背景に写真を撮るなどした。実際の施工で使う裏込め材の製造も体験し、2種類の溶剤を混ぜ合わせゲル化していく様子を観察した。
 父親と参加した中学1年生の男子生徒は「ものづくりに興味があり、一生に一回の経験だと思い参加した。貴重な体験ができて建設業に大変興味が湧いた」と笑顔だった。
 橋本諭作業所長は「最先端の機械やきれいに清掃されている現場を見てもらい、魅力ある建設業をPRできたと思う」と話した。
 同工事は高規格道路である鹿児島東西道路(延長約3・4キロ)のうち東西トンネル下り線を施工。9月末の進捗率は88%を予定している。工期は2026年5月末まで。