中日本高速道路会社と神奈川県山北町は、新東名高速道路の新秦野IC(神奈川県)~新御殿場IC(静岡県)区間に建設している橋梁の名称を「山北天空大橋」に決めた。1022件の応募があり選考委員会が審査。15日に町や同社の関係者、施工する鹿島・大成建設JVの職員、地元小学生ら約60人が出席し、名称発表記念式典が開かれた。
橋梁は、山北町を流れる酒匂川水系の2級河川・河内川と県道76号をまたぐ場所に建設している。完成すると国内最大級のバランスドアーチ橋になる。
選考委員は湯川裕司町長が委員長を務め、東京科学大学の二羽淳一郎名誉教授らで構成。式典で湯川町長は「町のランドマークにふさわしい名称を選んだ」と述べた。二羽名誉教授は「わが国最大級のバランスドアーチ橋として、最もふさわしい名称だ」と説明した。同じ名称を応募した5人に記念品を贈呈した後、地元小学生がダンスを披露した。
工事名は「新東名高速道路河内川橋工事」。計画地は山北町川西。鋼・コンクリート複合構造で2連のバランスドアーチ橋は、橋長771メートル、橋脚高最大88メートル、アーチスパン220メートル、幅員10・7メートル。
上下線各3ブロックのうち、上り線は3ブロック、下り線は1ブロックで橋桁を連結した。工事では、資材運搬のため川の東側斜面に国内最大のインクライン(昇降装置)を設置。西側斜面は工事用トンネルを設け工期短縮につなげている。2027年8月の工事完了を目指している。