「土木のこころ」ブックフェア/紀伊國屋書店新宿本店で開催/技術者20人実像に迫る

2025年9月30日 行事 [2面]

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 東京都新宿区の紀伊國屋書店新宿本店が、土木技術者の実像に迫った書籍『土木のこころ 復刻版 夢追いびとたちの系譜』(現代書林、2021年出版)を中心としたブックフェアを開催している=写真。琵琶湖疎水や黒部ダム、青函トンネルなど日本の礎となっているインフラを手がけた技術者20人を紹介。困難に直面しながら前に進もうとする姿が描かれている。書店の担当者は「土木技術者が減っている中、興味を持つ人を増やしていければ」とフェアの狙いを話している。
 登場するのは主に明治から昭和にかけて活躍した技術者。荒廃した国土を建て直し、今日の繁栄につなげた。著者でノンフィクション作家・田村喜子さん(1932~2012年)は「社会資本、あるいはインフラを整備するに際して、いちばん核となるのは人間であり、その心だ」と書籍で訴えている。
 フェアは『土木のこころ』以外に、土木技術に関わる本や道路橋の点検方法、写真集、絵本など専門家から一般の人まで楽しめる書籍を用意している。「大きめのパネルを配置し、写真集も並べるなどビジュアルを重視した」(書店担当者)という。パネル写真には写真家・山崎エリナ氏の作品を使っている。
 土木のこころは定価1925円(税込み)。フェアは10月17日まで紀伊國屋書店新宿本店の5階エレベーター横で開いている。