東洋建設と東京大学大学院工学系研究科は、次世代海洋建設技術を研究開発する。1日付で東京大学大学院工学系研究科(東京都文京区本郷7の3の1)に社会連携講座を開設した。センシングやAIなど最先端技術を応用し、海洋工事・維持管理のDXを目指す。期間は2028年9月30日まで。
社会連携講座の研究開発課題は「次世代海洋建設技術の創出」。東洋建設の総合技術研究所研究統括部データサイエンス研究室と東大院工学系研究科社会基盤学専攻の下園武範教授が推進する。
東洋建設はAIを用いた物理シミュレーションとセンシングの技術を統合。東大院は海上や海中に設置されたさまざまなセンサーの情報収集・処理技術を高度化する。成果を組み合わせ、現場の物理環境変動を瞬時に把握・予測する技術の実用化を目指す。
気象や海象に左右される海洋での工事や維持管理は特殊技術や経験が求められる。技術者の減少や高齢化が進む状況にあって、次世代技術で技能や経験に依存した施工方法から、客観データを重視した「データ駆動型・知能化施工」に転換する。