東京都が9月に約8350人の男女を対象に実施した「日傘利用に関する都民アンケート」で、この夏に約7割の人が日傘を利用していることが分かった。男性でも4割以上が利用し、このうち今年から使い始めた人は半数近くに上る▼日傘男子を世代別に見ると、30代以下では2人に1人が利用。厳しい暑さへの対策として若い世代を中心に利用者が増えているようだ▼日本では江戸時代に青紙を張った日傘が男女を問わず流行し、人混みで邪魔になるなどの理由で幕府から使用禁止のお触れが出されるほどの人気だった。中でも男性が使用することには厳しかったという▼ビニール傘と呼ばれるビニール生地の雨傘が広く使われるようになって久しい。値段が手頃で扱いやすく、急な雨でもコンビニなどですぐに手に入れられる。そうした便利さの半面で使い捨てが大きな問題となってきたが、用途は広がり晴雨兼用の商品も売られている▼日傘は夏の猛暑を乗り切るために欠かせないグッズとなっている。かつてのようにおとがめを受ける心配はなく、男性も自分好みの日傘を選んで差す人がもっと増えていくに違いない。