国道25号大阪柏原バイパス整備促進期成同盟会/大阪府八尾市で大会初開催

2025年10月21日 行事 [12面]

文字サイズ

 ◇計画段階評価へ弾み
 大阪府八尾市、柏原市、大阪市の3市で構成する国道25号大阪柏原バイパス(BP)整備促進期成同盟会(会長・大松桂右八尾市長)は19日、八尾市内で整備促進大会を初めて開いた。オブザーバーとなる大阪府をはじめ、国会・府市議会議員、近畿地方整備局、経済界などから関係者約200人が出席。地域の防災力向上や渋滞緩和の必要性を訴え、国土交通省による計画段階評価の早期実施と事業化に向け、地元の機運を一層高めた。
 国道25号は大阪市から柏原市を経て奈良県に至る主要幹線で、府地域防災計画に基づく広域緊急交通路の重点14路線の一つ。柏原市内では過去10年間で6回の通行止めが発生するなど、慢性的な渋滞や交通まひが課題となっており、防災・物流の両面で早期の機能強化が求められている。
 大阪柏原BPは八尾市南部から柏原市域を経て奈良方面へ抜ける新ルートを構想。緊急輸送路の確保と合わせて工業団地や空港跡地開発など地域の活性化にもつなげる。3市と府は5月、財務省や国交省を訪れ、BP整備の必要性を説明し、計画段階評価のための調査の早期実施を要望していた。
 冒頭あいさつした大松会長は、慢性的な渋滞が市民生活や防災活動に支障を来している現状を指摘し「防災力の強化や経済の活性化に直結する道路だ」と強調。「国や関係機関への要望活動を重ね、早期実現につなげたい」と語った。
 吉村洋文大阪府知事は「国道25号は成長する大阪を支える重要な動脈」との認識を示した上で、「整備が進めば防災拠点へのアクセスが強化され、広域的なネットワーク整備にも資する。地域の経済、生活面も含め優先度は高く、府として国や地元と連携し、計画段階評価の着手を強く働き掛けたい」と力を込めた。
 大会では大松市長、吉村知事、横山英幸大阪市長、冨宅正浩柏原市長の4者が連名で要望書を取りまとめ、衆参両院議員や斎藤博之近畿整備局長に手交。まずは路線の必要性や効果、地域の交通ネットワーク課題の調査を求めた。
 斎藤局長は「当該区間は慢性的な渋滞が発生している。渋滞対策の検討とともに、交通・社会経済状況を踏まえた調査を進めている」と説明した。
 大会は出席者全員による頑張ろう三唱で締めくくられ、早期実現に向けた決意を新たにした。