首都高速道路会社が2016年度から実施していた首都高速1号羽田線・東品川桟橋・鮫洲埋立部(東京都品川区)下り線の大規模更新工事が完了した。首都高大規模更新の初弾案件。プレキャスト(PCa)ボックスや高架橋を再整備し、幅員を17メートルから18・2メートルに拡大した。地震などの災害に備え、耐久性を高め、維持管理のしやすさにも配慮した。29日に走行ルートを切り替え、供用を開始する。
工事区間は東品川2~東大井1の延長約1・9キロ。陸上を通る鮫洲区間(約0・6キロ)は、地震への耐力向上や液状化対策のため、道路直下の地盤を改良し、構造躯体も中空PCaボックスに変更した。継ぎ手部分にはエポキシ樹脂被覆鉄筋を採用した。
海上を高架で通る東品川区間(約1・3キロ)は、既存桟橋撤去後に高架を再構築した。近接する東京モノレールや海面との距離を確保するため、高架をより高くした。橋脚の水中部としぶきが飛ぶ部分はステンレスで覆い、空中露出部分も塗装などで塩害による劣化を防ぐ。日常の維持管理を考慮し桁下に恒久足場を設けた。
工事の基本設計は首都高。実施設計と施工は大林組・清水建設・三井住友建設・東亜建設工業・青木あすなろ建設・川田工業・日本ファブテック・エム・エムブリッジ・宮地エンジニアリングJVが担当した。









