国交省がシステム開発へ/外国人技能者、CCUSで適正就労確認

2025年11月4日 行政・団体 [2面]

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 国土交通省は、建設現場での外国人技能者の適正な就労を促すため、建設キャリアアップシステム(CCUS)のカードタッチで外国人技能者の在留資格や在留期間をチェック可能とするシステムの開発に乗り出す。システム運用により現場での受け入れ手続きを円滑化し、外国人技能者の就業履歴をCCUSに着実に蓄積する環境をつくる。建設業で就労する外国人材の適正な評価・処遇と、中長期的なキャリア形成につなげる考えだ。
 具体的には、外国人技能者の受け入れを管理する「外国人就労管理システム」を、出入国在留管理庁の在留情報やCCUSと連携させる。システム上で在留情報や、CCUSに登録した基本情報が相互にひもづくことで、現場の就労管理をペーパーレス化する。
 10月16日に開いた有識者会議「建設分野の外国人材育成・確保あり方検討会」で国交省が説明した。外国人材の受け入れでは中長期的なキャリア形成や、地域社会での共生も論点となっている。CCUSの利用促進を含む同検討会の成果を近くまとめる予定だ。
 同日の会合では12月にも閣議決定する育成就労、特定技能両制度の分野別運用方針に追加で盛り込む内容も議論した。建設分野で独自に設定する上乗せ措置は現行をほぼ踏襲する予定だが、労働安全衛生対策の項目を追加する方向。育成就労では監理支援機関や受け入れ企業が行う「入国後講習」の内容に、特定技能では国際建設技能振興機構(FITS)が行う「建設特定技能受入後講習」の内容に、それぞれ労働安全衛生に関するオリエンテーションを加える。