2027年国際園芸博覧会(花博)の主要施設になる「日本政府館」が2日に起工した。「日本の自然観を再考し、未来へ進む」をコンセプトに、里山の景色に寄り添うような木造建築2棟を建設する。博覧会後の資機材の有効活用を見据えた材料と工法を採用。全国各地で受け継がれてきた自然と人の営み、共生の姿を展開する。=1面参照
日本政府館は自然との共生を通じて育まれた日本の価値観を再考し、知恵と技術を未来につなげる施設にする。起工式には高市早苗首相や博覧会協会の会長を務める筒井義信経団連会長、金子恭之国土交通相、鈴木憲和農林水産相、横浜市の山中竹春市長、神奈川県の橋本和也副知事らが出席した。
金子国交相は「博覧会を通し環境問題の解決を目指す。多くの方に関心を持ってもらえるよう関係省庁と連携しながら準備を行う」とあいさつ。鈴木農水相は「海外からの来訪者に、園芸文化や技術を広め、切り花や盆栽の輸出拡大につなげたい」と話した。山中市長は「長らく米軍が使用した場所が、返還後の平和的利用の象徴として生まれ変わろうとしている。多くの方が横浜に来てもらえるよう準備を進めていく」と語った。
筒井会長は「現在、博覧会を共につくる参加企業や自治体などと調整をしている。持続可能なグリーン社会の実現に向け全力で取り組んでいく」と力を込めた。会場では、公式アンバサダーを務める俳優の芦田愛菜さんによるビデオメッセージが流された。地元小学生と高校生による種まきセレモニーや、地元高校生による花いけパフォーマンスなどが行われ、会場を華やかに彩った。
日本政府館は庭園や木造平屋の建築、スマート農業などが展示される。建築面積は西側建物2136平方メートル、東側建物1580平方メートルを計画している。










