国交省/女性用トイレ行列解消へ協議会初会合/設置数基準の見直し着手

2025年11月7日 行政・団体 [1面]

文字サイズ

 国土交通省は、鉄道駅や大規模商業施設などで問題化している女性用トイレの行列を改善する方策を検討する一環で、トイレの設置数に関する基準の点検・見直しに着手する。公共空間のトイレに関係する施設管理者や建築設計者、メーカーなどに学識者を加えたメンバーで協議会を立ち上げ、6日に初会合を開いた。年度内に点検・見直しの共通事項や基本方針をガイドラインにまとめる。
 現状は国として明確な基準を持たず、空気調和・衛生工学会(空衛学会)が1983年に策定した技術要項などが設置数の決定で参考にされているとされる。冒頭、鶴田浩久総合政策局長は、男女それぞれのニーズに対応する「ジェンダー主流化」を政府全体で推進する中、「行列問題は主要な取り組み。関係省庁と連携し取り組む」と述べた。
 座長を務める小林純子日本トイレ協会名誉会長・設計事務所ゴンドラ代表は「(行列問題を)国が重く受け止め、普遍的なものを(ガイドラインとして)残すことに敬意を表する」と話し、参加者に活発な議論を求めた=写真。非公開で行われた会合では各施設分野の管理者が現状の設置数の考え方などを紹介した。