大阪府は建設工事の入札参加資格審査に用いる等級区分の工事金額(発注標準)を全体的に引き上げる。土木一式、建築一式、電気、管、舗装の各工種を対象に、発注規模の実態や物価・人件費の上昇傾向を踏まえた対応。おおむね1~2割の増額改定とし、より現行市場に即した基準に改める。新区分は2026年度の公告案件から適用する。
今回の改定では土木一式工事のAA等級を現行の13億5000万円以上から15億4000万円以上に、A等級を3億5000万円以上13億5000万円未満から4億円以上15億4000万円未満にそれぞれ引き上げる。B等級は9000万円以上3億5000万円未満を1億円以上4億円未満に、C等級は2000万円以上9000万円未満を2300万円以上1億円未満に改定。すべての等級で発注金額を上方修正する。
建築一式工事ではAA等級を8億円以上から9億1000万円以上に、A等級を6億円以上15億円未満から6億8000万円以上17億1000万円未満に見直す。電気・管工事も同様に、A等級を2億円以上から2億3000万円以上に、舗装工事では2500万円以上から2900万円以上に引き上げるなど、全工種で増額改定した。
府は建設コスト上昇が長期化する中で、等級区分が実勢に比べて低い水準にとどまっていると現状を捉え、発注標準を再設定。制度運用上の透明性を確保しつつ、府内業者の適正な受注環境整備につなげる。










