大阪港湾局/泉大津フェニックス用地リサイクル関連ゾーンの民間企業再公募へ

2025年11月12日 工事・計画 [8面]

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 大阪港湾局は埋め立て地・泉大津フェニックス(汐見沖地区)のリサイクル関連産業用地で民間企業の再公募に向け、準備を進めている。5月に実施した条件付き一般競争入札は申込者がなく不成立となった。PR体制を見直し、事業者の関心を高める取り組みを強化する方針。
 対象地は泉大津市夕凪町13の3で、面積約1万5000平方メートル。最低売却価格は10億9500万円に設定していた。用途地域は準工業地域、臨港地区の工業港区。循環型社会の形成に寄与するリサイクル関連事業の立地を想定している。大阪市内から約40分、関西国際空港から約20分とアクセスにも恵まれ、湾岸部の物流拠点としても潜在力が高い。
 港湾局によると、前回の公募で応募がなかったのは進出意向を示していた企業の一部が他地域での土地取得を優先したほか、事業時期や価格条件が折り合わなかったことが要因という。こうした結果を踏まえ、局は大阪府産業資源循環協会と連携し、PR先や方法を見直すとともに、広報時期の工夫など再公募に向けた環境を整える。
 泉大津フェニックスは近畿圏の廃棄物・残土で造成された埋め立て地で、総面積約205ヘクタールのうち約34ヘクタールをリサイクル関連ゾーンとして整備。全4区画中3区画(約3・5ヘクタール)に3事業者が進出しており、今回の区画が最後の未分譲地となる。港湾局は「立地の利点を生かし、地域の資源循環拠点としての完成形を目指したい」としており、誘致活動を加速させる構えだ。