国交省/能登半島地震復旧復興/無人化施工や3Dプリンター活用

2026年3月4日 行政・団体 [2面]

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 国土交通省は3日、能登半島地震の復旧・復興工事に導入した技術や技術的な取り組みを社会資本整備審議会(国交相の諮問機関)の道路分科会道路技術小委員会に報告した。遠隔操縦による無人化施工、AI制御の不整地運搬車、3Dプリンターの活用や、4月から適用となる「道路土工構造物技術基準」を先取りする格好の排水材整備を説明。現地の状況に応じた対応を進めていることなどを紹介した。
 被害が集中した能登半島の道路復旧現場は、重機で混雑し、安全な施工環境の確保が課題になっており、土砂崩落現場などで使われる遠隔施工が行われている。石川県輪島市では、河川災害の復旧工事で遠隔操縦装置による無人化施工を実施。千葉県内の操縦席から重機を遠隔操作した。1人のオペレーターがバックホウを遠隔操作しながら、AI制御された不整地運搬車2台を管理。自動走行技術も駆使することで、土砂の積み込み場所から受け入れ地まで自動運転させた。
 作業ヤードに制約のある道路復旧現場では、現地合わせの構造物を早く施工するための3Dプリンターを多く使用。3Dプリンター製の集水ますや、特殊な形状の一品部材の製造に生かした。専門性の高い型枠工の確保が難しい状況でも、モルタルを練り混ぜた材料の造形を自動で行った。
 4月からは2025年6月改定の道路土工構造物技術基準が適用になり、地震の教訓を踏まえて排水施設が原則設置となる。半島内ののと里山海道のような多段盛り土が大規模崩壊した箇所の復旧では、基準の改定を先取りして盛り土構築時に水平排水材(板状排水材)を設置する対応などを進めている。