港湾工事の事業量や担い手確保を巡ってさまざまな意見が出ていることが、国土交通省の公表資料で明らかになった。他省庁の事業を含めて海の仕事として参加できる予算の確保が必要だという意見や、作業船確保への配慮、担い手確保の仕組みづくりなどを求める意見が港湾建設業団体から出ている。国交省は港湾関係の工事や事業などの在り方に関する検討に生かしていく。
国交省は、3月24日に開いた「港湾の発展のための港湾建設業界が抱える課題に関する懇談会」の議事要旨を公表した。港湾建設関係の5団体が参加し、港湾工事の事業量や地域差、洋上風力事業など将来を見据えた作業船の確保・活用、作業環境の改善などについて活発な議論を交わした。
「全体事業量が増えないと仕事を確保できない業界傘下企業もある」として、港湾局に限らず、他省庁の事業も含めて海の仕事として参加できる予算確保が必要との意見があった。
事業量を巡っては、実質的な施工量は減少していると感じるという指摘があった。廃業を決める事業者もあり、事業の地域バランスにも配慮してもらいたいとの切実な声が寄せられた。
担い手確保に関しては、国交省の建設キャリアアップシステム(CCUS)活用工事で海洋土木工の職種を導入し、最前線で仕事をする技能者を適切に評価する仕組みづくりの必要性が指摘された。新卒者の確保に向けては、「海洋土木業界が生活の根本に関わり、国を支えている業界であることを発信していく必要がある」との意見もあった。
次回会合は今夏に開く。懇談会は半年に1回程度開催し、適正な事業規模や担い手確保、作業船の在り方、入札契約制度などについて協議する。国交省は港湾の持続的な発展に向け、業界関係者と行政が諸課題や対応の在り方について意見交換し、認識を共有することを目的に懇談会を設置した。
懇談会には日本埋立浚渫協会(埋浚協、清水琢三会長)、日本港湾空港建設協会連合会(津田修一会長)、日本海上起重技術協会(寄神茂之会長)、全国浚渫業協会(金澤寛会長)、日本潜水協会(高橋宏会長)が出席した。






