国交省/山岳トンネル自動施工、26年度も試行工事発注/SI型で技術向上提案求める

2026年4月9日 行政・団体 [1面]

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 国土交通省は、2026年度に発注する山岳トンネルの自動化施工に関する試行工事の実施内容を固めた。25年度と同じく総合評価方式の新タイプ「技術提案評価型SI(エスイチ)型」を適用し、複数の地方整備局から計3件程度の発注を予定する。入札時に「技術向上提案」を求める作業項目は災害リスクを回避する優先度や省人化効果の高い技術の動向を踏まえ選定し、公告時に明示する。
 試行工事は早期の基準整備を目的に、技術向上提案のテーマを年度ごとに一つ設定し、さまざまなバリエーションの技術を横並びで評価する。初年度の25年度は提案を求める作業項目を「鋼製支保工作業」に共通化した。26年度は別の作業項目を対象に提案を求める方向だ。災害リスクが高い切羽近くで行う作業などが候補になる。
 SI型を活用し意欲的な技術を現場に取り入れることで、山岳トンネル工事に関する自動施工技術活用の実施要領や積算基準、管理基準などの整備に役立てる狙いがある。SI型は提案実施のコストを含めず入札を行い、採用された場合に増額変更を認める仕組みで、安全性や生産性の向上により効果的な技術の活用が期待できる。
 国交省は複数年度にわたる継続的な試行で、技術基準類を作業項目ごとに順次整備する方針だ。27年度以降はトンネルの規模ごとに切羽立ち入り作業の内容と被災実態を把握した上で試行工事の進め方を検討する。自動施工が部分的にとどまることなく、トンネル施工の一連の作業で実現できてこそ省人化効果を発揮する観点も重視する。
 25年度に発注した試行工事は、北海道開発局の「一般国道229号島牧村新穴澗トンネル工事」(鹿島・伊藤組土建JV)、中部整備局の「令和7年度1号藤枝BP原トンネル工事」(大成建設)、四国整備局の「令和7-11年度安芸道路安芸トンネル工事」(清水建設)、九州整備局の「宮崎218号越次トンネル新設工事」(大林組・矢野興業JV)の4件。4件とも受注者が異なるため、同一の作業範囲で各社が異なる技術を試行する。