中東情勢に起因して建設資材として使われる石油製品の調達不安が広がっていることを受け、政府は流通の目詰まり解消や価格高騰の抑制に本腰を入れる。国土交通省では10日に開いた幹部会議で金子恭之国交相が、燃料油とともに供給制限や価格状況を把握し、経済産業省などと連携を強化し対処するよう指示した。特に、多層的な商流が特徴の塗料用シンナーは、塗料メーカーに原料が供給されるまでの比較的川上側にあると想定する目詰まりの特定を急ぐ。=3面に関連記事
国交、経産両省で建設業団体への聞き取りや個社からの情報提供を受け付けている。同日の関係閣僚会議で高市早苗首相が、中東情勢を巡る課題解決に向け「これまで以上の緊張感を持ち、スピード感を持って対応に当たる」意向を示した。金子国交相も「現場の声をしっかりと聞き、所管業界の不安解消に努める」との姿勢を明確にした。
調達不安の声が出ている建設資材には、塗料用シンナーやアスファルト合材、断熱材に用いる樹脂などがある。シンナーは急激な値上げや出荷制限が発生しており、工事業者などからの相談件数が相対的に多い。シンナーは石油化学メーカー・塗料メーカー間の商社や、塗料メーカー・工事業者間の卸売業者などを複層的に介して流通している特徴がある。国交省が川下側から、川上側から経産省が供給状況を把握するなどして目詰まり解消に対応する。
燃料油への対応でも両省が連携し、トラックや下水道などの複数の企業・団体で確認した流通の目詰まり解消に個別対応している。
関係閣僚会議では赤沢亮正経産相が、オマーンなどとの閣僚会談で、年内の石油供給にめどが付いたことを説明した。5月上旬以降からの第2弾となる国家備蓄放出で約20日分を放出し、「日本全体として必要となる量を確保する」とも話した。経産省によると、放出分の一部はナフサ精製に回る。赤沢経産相はナフサに関し「中東以外からの輸入を倍増することで、(最終製品前の)川中製品在庫を活用できる期間を半年以上に延伸できる」ことも強調した。





