大成建設/太陽光発電だけで建物運用/蓄電池と低圧水素貯蔵設備を活用

2026年4月16日 技術・商品 [3面]

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 大成建設は、横浜市戸塚区にある技術センターの「人と空間のラボ(ZEB実証棟)」で、太陽光発電だけで必要な電力を賄う建物運用を実証した。蓄電池と低圧水素設備を制御するエネルギー・マネジメント・システム(EMS)で余剰電力を利用。発電量が天候や季節、時間帯で変動する太陽光発電のデメリットをカバーし、蓄電と不足時の供給が同時に行えるようにした。
 太陽光発電は1日単位で見ると、昼の時間帯の発電量が多く余剰電力が発生する。1年を通して見ると、春~夏に電力が増加する。同社は蓄電池の充放電を最適化し、1日の電力需給バランスを調整。年間ベースでは、春と夏の余剰電力を水素に変換して貯蔵し、冬季の水素発電で電力需給を整えた。
 蓄電池はミリ秒単位で充放電でき、容量は900キロワット時(450キロワット時×2台)。入出力は1台当たり100キロワット。リチウムイオン型を採用している。
 水素設備は固体高分子電解質膜(PEM)型の水電解装置を使っており、製造能力は1時間当たり5立方ナノメートル。水素吸蔵合金の貯蔵量は2000立方ナノメートル(111立方ナノメートル×18台)。純水素燃料電池の出力は5キロワットとなる。
 2026年度にデータ分析や実績評価を通じて制御・計画技術を確立する。27年度以降は建物や街区といったシナリオにも技術を展開していく。