日本アスファルト乳剤協会(森下協一会長)は、緊迫する中東情勢を背景とした原燃料の供給不安や価格高騰を受け、アスファルト乳剤の取引先に対して適正価格の取引や納期調整への理解と協力を求める要望書をまとめた。「中東情勢緊迫化に伴うアスファルト乳剤の適正取引に関するお願い」と題し、15日に会員企業へ周知。顧客などへの説明材料として活用し適正価格での取引につなげる。
要望書では「アスファルト乳剤の主材料であるストレートアスファルトや他の原材料、燃料などの仕入れ価格、物流コストの大幅な上昇の直撃を受けている」と窮状を訴えた。
アスファルト乳剤の主原料であるストレートアスファルトに加え、界面活性剤や酸などの副原料の仕入れ価格も軒並み上昇。製造工程、現場施工で使用するデストリビューター(乳剤散布機)などの燃料費は大幅に膨らんでいる。「これまでコスト削減努力を重ねてきたものの、足元の急激な環境変化は自助努力の範囲を超えつつある」と現状を説明。タンカーの航行が段階的に回復し、代替ルートの活用が進んだ場合や国内生産の場合でも、供給体制の正常化には一定の時間がかかると先行きを懸念する。
顧客には原燃料費、輸送費などの上昇分を適切に反映した取引価格の実現を訴える。原材料調達が切迫し、納期への影響も考えられることから、納期調整への協力も求めた。
同協会は「アスファルトの価格が上がると自動的に乳剤も上がる。リーマンショックでも価格高騰があったが、今回の中東情勢では供給不足の懸念がある」としている。今後も安定供給を最優先に取り組み、コスト上昇の受け入れなどで顧客に理解を求めていく。






