建設業で働く外国人が増加傾向にある。日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)の調査によると、会員企業の現場で約1割を外国人技能者が占めていることが分かった。ベトナムやインドネシアなどからの技能者が多く、主要な担い手となっている。同一現場で複数の出身国の外国人が働くことも珍しくない。中には6カ国出身の外国人が働く現場もある。一方、外国人の労働災害件数は増加しており、新規入場者教育やマニュアルなどの多言語化が求められている。
円滑な施工の確保に関するアンケートは、2025年11、12月に実施した。会員企業59社を対象に、24年10月~25年9月に竣工あるいは施工中だった3億円以上の土木工事の状況を尋ねた。1719現場から有効回答を得た。
1719現場では、日本人技能者が87・8%(5万4731人)、外国人技能者が12・2%(7604人)を占めた。外国人技能者の出身国は、ベトナムが40%で最多。次いで、▽インドネシア18%▽フィリピン8%▽ミャンマー5%▽中国2%▽その他27%-となった。
外国人が働くのは859現場で全体の半数。1現場当たりの国籍数は、▽6カ国(3現場)▽5カ国(18現場)▽4カ国(42現場)▽3カ国(95現場)▽2カ国(214現場)▽1カ国(488現場)-となった。外国人がいる現場のうち約4割で多言語化が必要とみられる。
外国人とのコミュニケーション不足や、言語を理解できないことなどから、安全を十分に確保できないケースもある。建設業全体の労災発生件数は減少傾向にあるものの、外国人技能者による労災は増加傾向にある。現場では、「過去の就労業務の確認と作業習熟度の把握」や「安全標識・看板の多言語化、写真やイラストを用いたビジュアル化」などの安全対策を講じているが、多言語対応に伴う経費の確保が課題となっている。
日建連は発注機関に対し、新規入場者教育やマニュアル、掲示板表記、翻訳ツールなどの多言語化が必要だとして、安全対策の整備に必要な経費の確保を求めている。






