建設業への理解や共感を得るため、愛知県建設業協会(高柳充広会長)と中部地方整備局が昨年創設した「一目で分かる伝わる工事メッセージ大賞」の受賞者発表と表彰式が5月29日、名古屋市東区のウィル愛知で開かれた。工事の意義や目的などが一目で分かる優れた工事看板メッセージを募集したもので、大賞には中日建設の「新しい橋へバトンタッチ 熱田伝馬橋 解体中」、子ども向け部門賞の大賞に矢作建設工業の「橋(はし)のケガをなおしています」が選ばれた。
工事看板メッセージは多くの人が目にし、建設現場と地域の大切な接点となっている。しかし、中には一般になじみのない専門用語が使われ、何をやっているか伝わりにくいケースもある。
担い手確保には、子どもたちに建設業に興味を持ってもらい、インフラ整備の重要性や建設業の社会的意義を親など広く一般に理解してもらうことが重要。暮らしやすさや安全・安心を守っている建設業への理解が深まれば、騒音や早朝・夜間工事などへの理解や協力も期待できる。
愛知建協と中部整備局は2025年12月に全国初の表彰制度を創設。県内の同局発注工事の現場を対象にメッセージを募集した。4月20日までに64者から120件の応募があり、森本輝局長や高柳会長など5人の審査委員が「伝えよう、理解してもらおうとする意思意欲を、見る側がメッセージから感じられるか」の視点で評価。大賞1件、優秀賞3件、審査員特別賞5件、子ども向け部門賞(大賞)1件を選定した。
大賞に選ばれた中日建設の加藤学氏(監理技術者)は「橋を壊して新しい橋をつくることを車から1、2秒で分かる内容にしたかった。バトンタッチは絵本がヒント。建設業のイメージ打破、イメージアップにつなげたい思いで応募した」、子ども向け部門賞(大賞)を受賞した矢作建設工業の杉山領人氏は「補修工事を子どもに分かりやすい、身近なものに置き換え、イラストも入れ伝わるよう工夫した。幼稚園の教諭である妻のアドバイスも受けた。看板を通じた親子の会話で、子どもが建設業に興味を持ってもらえたら」と、メッセージに込めた思いを語った。
高柳会長は「応募作品は分かりやすさ、伝わりやすさ、仕事と雰囲気を伝えようとする意欲にあふれたものばかりで、楽しく心強く審査できた。今回の取り組みが工事現場を通じた建設業の魅力発信につながることを期待している」、森本局長も「見られていることを意識し、看板を使って地域の人に訴えていく、そのきっかけにしていきたい。建設業界と行政が連携して取り組み、インフラ整備に携わる建設業が地域や若手から支援されるようになってほしい」と話した。
受賞者、対象工事、メッセージは次の通り。
【大賞】
▽中日建設=令和6年度1号熱田伝馬整備工事「新しい橋へバトンタッチ 熱田伝馬橋 解体中」
【子ども向け部門賞(大賞)】
▽矢作建設工業=令和7年度23号道徳高架橋橋梁補修工事「橋(はし)のケガをなおしています」
【優秀賞】
▽東亜道路工業=令和7年度302号梅之郷北地区舗装工事「渋滞の緩和へ!車線を増やす工事をしています」
▽横河ブリッジ=令和5年度302号地蔵川高架橋橋梁補強補修工事「橋の柱を太くして地震に強くしています」
▽鹿島・戸田建設・竹中土木JV=令和5年度設楽ダム本体建設第1期工事「愛知県で一番大きなダムを造っています」
【審査員特別賞】
▽中日建設=令和7年度302号守山地区西部道路建設工事「2車線から4車線へ!走りやすい道路を造っています」
▽矢作建設工業=令和4年度設楽ダム257号4号橋下部工事「地域と未来をつなぐ新設楽大橋をつくっています」
▽昭和土木=令和7年度247号西知多道路荒尾IC道路建設工事「247号の拡幅工事です※このほか3カ国語で表記」
▽加藤建設=令和7年度庄内川枇杷島橋橋脚撤去工事「新しい橋をつくるため100年働いた橋を取壊しています」
▽大興建設=令和7年度302号八百島地区道路建設工事「車の音を小さくするとうめいな壁を作っています」。






