土木学会の池内幸司会長は9日、東京・霞が関の国土交通省を訪れ、2025年度の会長プロジェクトとしてまとめた「カーボンニュートラル(CN)でレジリエントな社会づくり」の提言を金子恭之国交相に手渡した。池内会長はCNに貢献する土木分野の取り組みが多岐にわたることを紹介しつつ、「現場での課題や障壁が多くある。改善状況を継続的にフォローアップすると同時に、残された課題や障壁を整理・可視化し、必要な制度運用に向け国交省など関係機関と連携しながら取り組んでいきたい」と訴えた。
提言は、土木分野の取り組みを▽再生可能エネルギーなどの供給・貯蔵・利用▽エネルギー利用の効率化・省エネ▽インフラの整備・維持管理・更新▽二酸化炭素(CO2)の吸収▽災害時のレジリエンス強化につながるCNの取り組み-の五つの観点で整理。その全体像を見える化し、社会に発信する。
CNの普及を阻害する具体的な障壁を列挙し、制度の見直しや運用改善の方向性も示す。提言内容を説明した池内会長は、インフラの更新時期や技術革新を念頭に置いた100年程度の長期的なスパンで「国土全体をふかんしたグランドデザインを描くことが必要だ」と指摘した。
金子国交相は「国交省(が所管する分野)の幅は広い。脱炭素化と、自然との共生がこれから非常に大きなテーマになる。国土強靱化の観点でも、今までと同じような対応では追い付かないところがある。環境に優しいまちづくりや、国民の安全・安心という意味でも、提言を参考に対応していきたい」と応じた。








