建専連/「夏休み」賛同の輪広げる/職人の命守る、発注者や元請と対話開始

2026年6月15日 行政・団体 [1面]

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 建設産業専門団体連合会(建専連、岩田正吾会長)は、夏場の猛暑下で働く現場従事者の安全と健康を守る方策として「建設業の夏休み」を導入する提案活動を始めた。「これだけの猛暑下に職人を送り出す怖さを毎日痛感している」(岩田会長)との危機感が背景にあり、まずは官民の発注者や元請団体などと意見交換する場をつくる。夏休みの必要性に賛同の輪を広げながら、実現への障壁を打破する「ムーブメント」(同)に発展させていきたい考えだ。
 5月下旬に提言書をまとめ、一部団体と意見交換を始めた。民間発注者団体に提案した際は「今すぐの実現は難しい」との返答がありつつ、取り組みの必要性には一定の理解を得られた感触があったという。岩田会長は「まずは第一歩として提案し、理解を得ていく。そのための対話のチャンネルをいろいろな方面で開いていきたい」と展望する。
 夏休みの導入は「職人の命を守る」ことが最大の目的だ。建設業で熱中症の死傷者数は過去5年で約1000人と、年々増加している。提言書では、屋外作業が大半のため猛暑に起因する事故が他産業より多く、頻繁な休憩など対策をしても作業効率が著しく低下する現場の実情を説明する。
 岩田会長は、若者にとって魅力的な就業条件を示すことで担い手確保の手だてとなる一面も強調。「建設業界の常識を変えていかないと、誰も見向きもしなくなるだろう」と訴える。
 具体的な実現方策は今後詰める。発注者を含めたサプライチェーン(供給網)全体の賛同を得た上で、法令上の課題などの解消に取り組みたい考えだ。基本的な考え方は夏場以外に就業時間を振り分け、年間労働時間を変えずに生産性を維持する方向。こうした働き方を可能にする1年単位の変形労働時間制の運用改善や、長期休暇取得の前提となる月給制への移行などが論点になりそうだ。
 夏場以外の休工や猛暑・極寒下作業の割り増し手当の創設など、働き手が求める休暇をフレックスタイムで取得できる環境づくりも目指す。海外諸国で定着するバカンス制度の仕組みも参考にする。