政府/マテリアル戦略/高性能新素材の研究開発拠点整備

2026年6月22日 行政・団体 [2面]

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 政府は、高性能な新素材の研究開発体制を強化する。マテリアル戦略に関する有識者会議の提言を踏まえ、新素材の研究開発を進める官民の研究拠点を整備する方向で調整に入る。提言は国土強靱化・構造材料分野の取り組みを推進することも求めた。「勝ち続ける分野」の一つにインフラを挙げ、二酸化炭素(CO2)削減コンクリートなどの関連施策を進めるよう要請しており、行方が注目される。
 内閣府の「マテリアル戦略有識者会議」が素材分野の取り組みについての提言と工程表をまとめ、小野田紀美科学技術政策担当相に12日提出した。研究開発体制の強化は、産業界、大学、国の研究機関などの連携を促し、外貨を稼げる主要輸出品となる新素材の開発を提言が求めたのを受けた措置。専門領域に特化した国産人工知能(AI)が実験データを24時間体制で解析するような環境を整え、新素材の開発速度を従来の10倍に高める。2028年度の運用開始を目指す。
 政府は提言を踏まえ、素材分野の取り組みに一段と力を入れる。提言は現在進行しているマテリアル関連施策のうち、国土強靱化・構造材料、資源循環・再生材、永久磁石・グリーン鉄・電池・エネルギー材料、半導体・エレクトロニクス材料の対応を加速させる必要があるとした。
 提言は勝ち続ける分野に挙げたインフラに関し、CO2削減コンクリートについて地産地消を促すために政府のGX政策の中でサプライチェーン(供給網)の構築を進めるよう求めた。グリーン鉄は50年までに約5億トンまで市場が拡大する可能性があるとして、設備投資や研究開発の支援、国際ルールの形成などによって高品質な製品を商業化するよう提案した。
 提言には、AIなどを駆使した素材の研究開発などに取り組む修士などの人員や国際連携を主導するような業界代表クラスの人員を含めた「マテリアルAI人材」を増強することも盛り込まれた。5年後に年間3万人育成する体制を整える必要があるとした。