厚労省/建退共制度見直し、12月に在り方まとめ/掛金上限や日額など

2026年7月1日 行政・団体 [1面]

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 厚生労働省は6月30日、中小企業退職金共済(中退共)と建設業退職金共済(建退共)の見直しに関する考え方を12月ごろにまとめる方針を明らかにした。掛け金や利便性の向上などの在り方を示す。同日、労働政策審議会(労政審)の専門部会で日本建設業連合会(日建連)や全国建設業協会(全建)などが意見表明。両団体とも1000万円超の退職金確保に向けて、掛け金の上限引き上げや複数掛け金の設定などを求めた。
 労政審の勤労者生活分科会中小企業退職金共済部会が会合を開いた。中退共、建退共ともこれまでの同部会で制度の魅力向上や在り方の検討を厚労省に求めていた。会合で厚労省は建退共の検討の論点に▽日額上限と日額の設定▽建設キャリアアップシステム(CCUS)との連携や電子申請が進む中での普及方策▽資産運用-などを挙げた。
 会合では日建連、全建などからヒアリングした。日建連は、技能労働者を確保する「異次元の処遇改善」として「建退共の抜本的改善」を求めた。退職金1000万円を確保し、2000万円を目指す必要もあると指摘。掛け金の日額上限(800円)を少なくとも1000円以上に引き上げ、政令に基づいて変更を措置できる仕組みを整えるよう求めた。
 改正建設業法を踏まえ、建退共の掛け金が「必要経費として発注者負担で確保される」と説明。その上で、CCUSのレベル区分に応じた金額の上乗せ、協力会社の判断で掛け金が上乗せできる仕組み、民間工事への普及、発注額での原資の確保などを提案した。増田昌樹常務執行役は「来年の通常国会に(見直しのための)改正法提出をお願いしたい」と申し入れた。
 全建は建退共を「人材確保策」としても機能させるため、賃金水準の上昇に対応した掛け金水準の見直しと最低1000万円を超える退職金確保を求めた。CCUSのレベル判定機能を生かし、選択の幅が広がる複数掛け金制度の検討も要請。日建連と同じように掛け金の上限を法律で規定するのではなく、政令で規定する措置が必要だとした。
 電子化で証紙貼付方式が減っても建退共の支部機能のための委託費の継続、配慮を要望した。全建の岩野剛業務執行理事は「年収が担い手確保のネック」と指摘し、速やかな対応を求めた。委員からはCCUSのレベル判定に応じた掛け金設定や日額の上乗せ、上限引き上げを合理的と評価する意見が出た。