全国建設業協会(全建、今井雅則会長)の会員企業アンケートで、ICT施工に取り組む企業が全体の6割を超えることが分かった。省人化や工期短縮による生産性向上を目的に導入が進み、1割以上の省人化効果があったとする企業は6割以上に上った。一方、高額な設備投資や3Dデータを扱える専門人材の不足が依然として課題となっている。
生産性向上の取り組みを都道府県協会に加盟する企業に聞き、2750社が回答した。4~5月に実施。主な受注先は都道府県(51%)、市区町村(20・6%)、国土交通省(15・1%)の順で、約7割が地方自治体からの受注工事を主軸にしている。
ICT施工に「取り組んでいる」は前年度調査に比べ3・6ポイント増の60・6%だった。理由(複数回答)は「省人化・工期短縮など生産性向上を図るため」(77・2%)が最多。「国の発注工事で原則化が進んでいるため」(41・7%)、「地方自治体発注工事の増加」(40・9%)が続いた。
内製化しているプロセスは「測量・出来形管理」(53・6%)、「3D設計データの作成」(46・2%)が多かった。一方、3D設計データを内製化している企業の約9割は、社内でデータを扱える人材が5人以下だった。
ICT施工の省人化効果は、「3割以上」が14・8%、「1~3割程度」が49・0%で、約6割が効果を実感した。効果が乏しい理由には「施工量が小さい」「3Dによる出来形管理が不要な現場が多い」「ICT建設機械が高い」などが挙がった。
補助金や助成金は6割以上が活用。「利用予定はない」は34・7%と前年度から減少した。一方、全建が執行団体の「建設市場整備推進事業費補助金」の利用は2・9%にとどまった。利用予定では「サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)」(26・6%)、「人材開発支援助成金」(22・3%)が上位だった。
今後は「積極的に取り組む」が36・8%、「状況によっては取り組みたい」が41・0%で、前向きな回答は7割超。一方、「コストに見合う利益を回収できるか疑問」(66・4%)、「通常施工と比べメリットがない」(32・4%)との声も寄せられた。









