橋梁新設の最前線に立ち、現場代理人として指揮を執る。入社してから8カ所目となる石川県の現場には赴任したばかりだ。「周囲の手厚いサポートのおかげで、これまで仕事を嫌だと感じたことは一度もない」。そう言い切る彼女のまなざしには、若手らしからぬ確かな頼もしさが宿っている。
群馬県の高専で土木を学んだ後、オリエンタル白石に入社。東京支店の工事部に所属し、東日本各地の現場を駆け回ってきた。
入社の決め手となったのは、高専時代に参加したインターンシップ。1週間にわたり現場で汗を流し、同郷の所長や女性技術者の先輩と言葉を交わす中で、「ここでなら自分らしく働ける」と直感したという。
入社数年後には、自社の社員が自分一人という現場を任される経験もしたが、「特別、重荷に感じることはなかった」と振り返る。
今年に入り、初めて現場代理人に就任。「工事係の頃とは異なり、現場全体の調整や資材手配などに奔走している」と責任の重さを肌で感じながらも、それ以上のやりがいを見いだしている。
これまでの現場経験で、橋がつながる瞬間に幾度も立ち会ってきた。「この仕事でしか味わえない格別な感覚がある」とやりがいを語る。
「身体を動かし、現場で手を動かす仕事が好き」。そう語る田鍋さんは、オフの日も活動的だ。週末には音楽フェスに足を運ぶなど、オンとオフの切り替えもしなやかに楽しんでいる。
(たなべ・もえか)








