26年熊本地震から1週間/建設各社が応急復旧に奔走

2026年8月4日 企業・経営 [3面]

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 熊本県内で最大震度7の揺れを観測した「26年熊本地震」の発生から4日で1週間を迎える。多くの建設各社では施工中のプロジェクトや協力会社を含む技術者・技能者らに大きな被害が発生していないことを確認。官民の発注者や日本建設業連合会(日建連)など業界団体らと連携し、飲料水など救援物資の輸送や被害確認、応急復旧に奔走している。
 鹿島は、九州支店の建築・土木・管理部門から社員を被災地に派遣。飲料水や衛生用品などの備蓄品も熊本営業所に搬送した。商業施設や教育施設などの安全確認・応急復旧にも対応中。日建連九州支部の災害対応活動に参画し、24時間対応体制で社員を配置する。
 大林組は、工事事務所の宿舎と事務所の一部で停電・断水が発生し、周辺の工事事務所などから支援物資を調達した。九州支店と他の支店から応急危険度判定員らを派遣。九州支店の備蓄飲料水も搬送した。地震の影響によるサプライチェーン(供給網)の乱れが工事に影響していないか精査している。
 大成建設は、顧客や関係機関からの要請に順次対応中。本社と九州支店などの全社連携体制を維持し、さらなる要請に備える。清水建設は、得意先施設の被災状況に応じた調査・復旧対応を順次展開中で、本社からの支援要員の派遣を準備中だ。竹中工務店は、重大危機事象に基づく社内規程に基づき、今後の対応に備えている。
 五洋建設も日建連や日本埋立浚渫協会(埋浚協)らからの要請を踏まえ対応中。戸田建設は、作業所や協力会社と連携し物資輸送などに取り組む。前田建設は、土木事業本部も建築の施工案件を調査し応急復旧に対応。安藤ハザマは、顧客の建物調査や日建連の要請に基づき土木施設の調査に同行。西松建設は、被害の大きかった地域や協力会社に飲料水を提供した。
 道路舗装会社も着々と応急復旧工事に対応している。日本道路は、7月31日から要請を受け応急復旧工事の準備中。要請内容の確認や現地打ち合わせなどを進める。鹿島道路は、緊急対応工事を優先施工中。地震発生翌日に西日本高速道路会社の依頼を受け、高速道路の点検協力や段差補修など緊急補修に対応した。
 建設コンサルタントでは、日本工営がD-Waste.Net(災害廃棄物処理支援ネットワーク)から災害廃棄物処理支援の派遣要請を受け、3日午前時点で本社から2人が対応中。災害廃棄物の仮置き場の現状確認などの作業を実施する可能性がある。エイト日本技術開発は、建設コンサルタンツ協会(建コン協)らからの要請に基づき、橋梁緊急点検に対応する。
 アジア航測やパスコは、被災地の航空写真撮影を実施・公開した。国際航業はSAR衛星データを公表し、地表面の隆起を観測。大日本ダイヤコンサルタントは、橋梁の緊急調査やのり面・トンネルの点検、橋梁復旧設計支援を展開する。オリエンタルコンサルタンツは球磨川に架かる橋梁の緊急点検要請に対応している。
 設備工事会社では、クラフティアの熊本支店管内事業所で一部被害があったが、事業を継続している。日本コムシスはグループ会社の要請を受け、広域支援体制に移行。NTTの指揮の下、6日から14班50人の支援チームを派遣予定。日本電設工業は、熊本県内の鉄道被災箇所で復旧要請があった場合、速やかに対応できるよう九州支店で支援体制を整備している。関電工は、電気設備復旧の応援要請に備える。
 建材メーカーの生産拠点も被害が出ている。熊本県八代市にあるYKKAPの九州製造所は、敷地内の液状化や・建屋、生産設備など被害が発生し、断水も継続中。地震発生直後から生産を停止しており、再開時期は未定という。