中部整備局/天竜川ダム再編事業で恒久的な堆砂対策検討委が初会合

2026年9月11日 行政・団体 [10面]

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 中部地方整備局天竜川ダム再編工事事務所は9日、恒久的な堆砂対策運用検討委員会の初会合を浜松市内で開いた=写真。治水や環境、河川利水に与える影響に関する調査、分析結果を踏まえ、具体的な堆砂対策の運用方法について専門家の意見を聞く。初会合では事業概要を説明。これまで実施した置き土実験やモニタリングを振り返り、今後の進め方を確認した。2038年度を目標に運用方法を決定する。委員長には戸田祐嗣名古屋大学大学院工学研究科教授が就いた。
 あいさつで岩田伸隆所長は「電源開発と進めている天竜川ダム再編事業は、佐久間ダムに治水機能を付加し地域を洪水から守ることが目的。付加機能を維持するには容量を確保するためダム内の砂を恒常的に掘削することが必要で、掘削土砂はダム下流に還元し遠州灘まで届ける」と事業の目的を説明。しかし、土砂の流下に懸念の声もあるとし「学識者や関係者で構成する委員会で土砂還元の影響と効果をしっかり説明、議論し、より良い運用方法を模索していきたい」と述べた。
 戸田委員長は「気候変動で天竜川の外力が大きくなる中、中下流域の安全を守るためにもダム再編は大切な事業。中でも堆砂対策は肝となる取り組みだが未知の部分も多い。委員やオブザーバーの方々の協力も得て、現地で起こっていることを確認しながら共通認識を持って進めたい」と話し、検討委員会の役割は重要との認識を示した。
 土砂の流下を想定した置き土実験は、▽土砂がどのように移動するか▽土砂が流れることで河川環境にどのような影響があるか-を把握するために実施。置く場所も平常時は流れず出水時に流れる箇所、土砂は天竜川河道内の土砂や秋葉ダム掘削土砂など条件を変えて行い、水質や生物(魚類、底生生物、付着藻など)、河床形状、河床材料などをモニタリング調査した。
 初会合では、これまでの調査、分析結果などを確認。今後の進め方として、本年度中に第2回検討会を開催。27年度以降は毎年1回の開催とし、専門家の意見を踏まえ実験の内容をブラッシュアップする。天竜川ダム再編事業の事業期間である38年度を目標に、具体的な堆砂対策の運用方法を決める。