論説・コラム

回転窓/防災力の積み重ね [2018年3月29日1面]

 東京は今週に入り春らしい陽気が続く。暖かな日差しが降り注ぎ、ちょっと外に出てみようかと思いたくなる気候になった。行楽シーズンの始まりは花見。東京都葛飾区にある新小岩地区の町会では、ボートに乗って川から桜を楽しむそうだ▼ボートを備えているのは防災が目的。ゼロメートル地帯に位置し、河川堤防が決壊してしまうと浸水期間が数週間に及ぶ可能性があり、エンジン付きゴムボートを購入した▼運転に慣れておくため6月...続きを読む

回転窓/江戸の「御船橋」づくり [2018年3月28日1面]

 江戸時代に将軍が日光社参や鷹(たか)狩りへと向かう際、川にいくつもの船を連ねて架けた仮橋は「御船橋」と呼ばれたという。どのような橋であったかが分かる貴重な絵図や史料を、千葉県野田市の上花輪歴史館が展示している▼嘉永2(1849)年、鷹狩りのため江戸川に架けられた御船橋は、長さ約131メートル、幅約5・5メートル。21もの船を並べて固定し、その上に丸太や板、ねこだ(大型のむしろ)、砂などをいく層に...続きを読む

回転窓/かれんな姿が心を奪う [2018年3月27日1面]

 淡いピンクの花弁が一斉に咲き競う姿は春の訪れが実感できる日本の風物詩といえるだろう。わずか2週間ほどで散ってしまうはかなさ、そして風に乗って無数の花びらが舞い散る様子も見る者の心を奪う▼花見の起源は奈良時代といわれる。7世紀後半から8世紀後半にかけて編さんされたといわれる『万葉集』では桜よりも梅を詠んだ歌が多いそうだが、平安時代の10世紀初頭に編まれた『古今和歌集』では桜と梅の数が逆転。春の花と...続きを読む

シリーズ・国のかたちを考える2018/コマツ相談役・坂根正弘氏 [2018年3月27日1面]

 ◇IoTが重層構造を崩す
 各国の実質国内総生産(GDP)を比較すると、日本はバブルが崩壊して以降の25年間で1・26倍、一方ドイツは1・43倍、米国が1・68倍の伸びとなっている。名目GDPで見た場合、日本が1・1倍にとどまっているのに対し、ドイツは2・3倍、米国は3倍と大きな開きがある。実質GDPが国の実力を表すものと言われるが、そうであれば日本の名目GDPは今頃800兆~900兆円になっ...続きを読む

回転窓/いかのおすしをご参考に [2018年3月26日1面]

 「今日も気を付けて」。小学校のセーフティーウォッチャー(登下校の見守り)を務める近所の男性が子供たちに毎朝声を掛けてくれている。別の保護者がいる数百メートル先の横断歩道を渡って姿が見えなくなっても、しばらく立ち続ける姿に地域の善意を感じる▼見守りボランティアと意見交換した千葉市の熊谷俊人市長が、「自分自身で危険を察知することも必要」という意見が印象深いと感想を話していた。物騒な事件が後を絶たず、...続きを読む

回転窓/目標に近づく一歩 [2018年3月23日1面]

 沖縄県糸満市の「なんぶトリムマラソン大会」が多くの市民ランナーに惜しまれつつ、今月18日の第30回大会で歴史に幕を下ろした。地域の一体感づくりに寄与する目的を果たせたことなどが理由だという▼この大会がユニークだったのは、事前に自己申告したタイムと実際に走ったタイムの差が小さい人から表彰されること。障害の有無にかかわらず誰もが参加できた▼スタートから慎重に自分のペースを刻むも、次第に乱れて目標に近...続きを読む

シリーズ・国のかたちを考える2018/ロボットクリエーター・高橋智隆氏 [2018年3月23日1面]

 ◇ロボットが人と情報の接点に
 建設現場にロボットが実装されるようになってきた。人間の感覚はあるスケールを超えると水平や垂直を正しく認識しづらくなるが、ロボットは広い面積を平らに整地したり、正確に測量したりできる。こうした特徴を生かしたロボット活用が土木分野で進んでいるが、いずれは建築分野へと拡大し、やがて一戸建て住宅にも応用されるだろう。
 自宅を建てた経験からも建築分野特有の問題を実感し...続きを読む

回転窓/春の風物詩も今は昔 [2018年3月22日1面]

 かつて1年で予算を使い切ることを原則とする国や地方自治体の「予算単年度主義」の弊害と指摘されたのが、3月に工期末が集中し、東京各所で渋滞を生んだ道路工事だ▼「マスコミの批判にさらされる春の風物詩はいかがなものか」。国の審議会で専門家が改善を訴えた集中工事も、最近は随分減ったように思う▼工事が分散実施されるようになった要因の一つに、国や東京都、民間インフラ事業者が組織した道路工事調整協議会の取り組...続きを読む

回転窓/幸福の物差し [2018年3月20日1面]

 国連の関連機関が公表した18年版「世界幸福度報告書」でフィンランドが昨年の5位から1位に浮上した。2位はノルウェー、3位がデンマークと北欧3カ国が上位を占めた▼気になる日本の順位は54位で昨年から三つ順位を落とした。順位付けは調査方法や判断基準によって結果が大きく変わる▼150カ国以上が対象の幸福度調査は各国で毎年1000人、3年間にわたって幸福度を10段階で評価してもらい、収入などの要素も加味...続きを読む

回転窓/「つ」の付くうちにファン作り [2018年3月19日1面]

 祖父や父が携わっていたので建設業を選びました-。建設現場の技術者・技能者に入職のきっかけを尋ねれば、男女を問わず最も多い回答がこれではないだろうか▼子どもの目から見ればとてつもなく大きなものを作っている建設現場は魅力的でわくわくするし、そこで自分のお父さんが働き作業着姿で汗を流していればかっこよく映る。子どもの頃、身近にあった建設という原風景が将来の職業選択に大きな影響を与えるようだ▼人間教育は...続きを読む

回転窓/「知命」を前に思うこと [2018年3月16日1面]

 静まりかえった室内に響く社名と金額を読み上げる声。電子入札が普及する以前、公共工事を発注する国や自治体では「入札室」と呼ばれる場所に建設会社などの担当者が集まり、結果に一喜一憂する光景を見ることができた▼「A社○円、B社○円、C社○円…。本件は○円で応札したA社を落札者とします」。入札室での取材が許されていた頃、落札できたかどうかで当事者の表情がここまで違うものかと感じた▼1件の受注が業績を大き...続きを読む

回転窓/黒部川と政治 [2018年3月15日1面]

 富山県黒部市の歴史民俗資料館にある日本三奇橋の一つ「愛本橋」の模型。江戸時代に整備された全長63メートルのはね橋を2分の1で復元。間近で見るとかなり迫力がある▼橋が架けられたのは急流として知られる黒部川。下流部に扇状地が広がり、人々は出水期の通行に苦労していた。加賀藩5代藩主の前田綱紀が架橋を命じ、通行がしやすいと防衛面で悪影響を及ぼすと反対の声もあったが、安心して渡ることができる環境を整える方...続きを読む

回転窓/ミレニアル世代の卒業旅行 [2018年3月14日1面]

 仕事で利用した駅のホームに、大きなキャリーバッグを持って楽しそうに話す若者たちがいた。この時期ならきっと仲のいいグループで行く卒業旅行だろう。皆の笑顔から普段とは違った旅に行くことがすぐに伝わってきた▼学校の卒業を記念した旅行はいつ頃から広まったのか。行き先こそ海外ではないが、昭和30年代から卒業旅行が盛んになっていったようだ▼そんな卒業旅行も時代とともに変わり、現在は複数回行く若者も珍しくない...続きを読む

シリーズ・国のかたちを考える2018/日本旅行業協会理事事務局長・越智良典氏 [2018年3月14日1面]

 ◇観光振興が大きな変化生む
 前職で台湾ツアーの企画に携わっていた頃、嘉南平原を穀倉地帯に変えた烏山頭ダムの建設に尽力した土木技師・八田與一の記念館落成式に招待されたことがある。この時、当時の台湾総統が「八田與一の功績を日本の子供たちに勉強してほしい」と話された。そうして2011年からまずは学校の先生向けにセミナーを開くなどして紹介し、実際に修学旅行生たちが烏山頭ダムを訪れるようになるまでに3...続きを読む

回転窓/意外性が興味をそそる [2018年3月13日1面]

 3月も半ばに入り、朝の通勤電車でリクルートスーツに身を包んだ学生らしき姿をちらほら見掛けるようになった▼人材確保に積極的な企業の姿勢もあって採用戦線は、今年も超売り手市場と聞く。学生に興味を持ってもらうため、企業も会社の特徴や仕事の内容を知ってもらおうとPR活動に熱を入れる。最近多くなったインターンシップ(就業体験)では、遠方で参加が難しい学生を対象にVR(仮想現実)など最新技術を駆使して、職場...続きを読む
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