論説・コラム


2026年7月16日[1面]

回転窓/ありがとうメッシ選手、また日本で

 準決勝まで進んだ北中米サッカーワールドカップ(W杯)。今大会もアルゼンチン代表の10番、リオネル・メッシ選手の活躍を外電が伝えてくる▼大会中、39歳になって迎えた6度目のW杯。子どもたちに「サッカーはこうやるんだよ」と、教えているかのようにボールを受けて、放して、華麗に運ぶ。絶妙なパスを通し、美しくてうっとり、でもゴールキーパーにとっては理解しがたい凶悪なシュートを決める▼日本各地で熱戦の舞台と…

2026年7月15日[1面]

回転窓/行間を読む

 「いい記事を書くね」と言われることが、かつては励みだった。だが今は、その言葉を追い求めようとは思わない。真実に近づき、言葉にならない思いまで文字にできれば、それで十分だ▼取材には機微がある。相手を見る力がなければ、大切なものに気付けない。声の調子や視線の揺れ、沈黙の長さ。言葉以上に雄弁なものは少なくない。事実だけでなく、その奥にある思いをくみ取り、行間を読む力が記者には欠かせない▼だからこそ、洞…

2026年7月14日[1面]

回転窓/無料の代償

 スマホでニュースアプリを開けば、あっという間に欲しい情報が手に入る。「無料」のニュースを誰が、どれだけの時間をかけて届けているのか。そんなことを気にする人は、そう多くないだろう▼公正取引委員会(公取委)が国内メディア約370社を対象に、巨大IT企業との取引実態調査に乗り出した。生成AIによる記事の無断利用や記事使用料、「ゼロクリック検索」の影響などを探る。検索画面だけで答えが得られれば、読者が配…

2026年7月13日[1面]

回転窓/文化のインフラ

 インターネット書店の台頭で電子書籍が普及しているが、定期的に書店に足を運び、どんな本が並んでいるか、どういう本が売れているのかを観察している。電子書籍の購入は増えたが、好きな作家のサイン本を見つけると、つい手に取ってしまう▼全国の書店は減少の一途をたどっている。新刊を取り扱う書店が一つもない「無書店自治体」が、2025年時点で市区町村の4分の1以上に達しているそうだ▼帝国データバンクが先日発表し…

2026年7月10日[1面]

回転窓/手抜かりなき備えを

 日本には天気にまつわることわざや言い伝えが多い。自然現象などから天気を経験的に予想するのは「観天望気」と呼ばれ、現代のような天気予報がなかった時代に欠かせない生活の知恵であった▼例えば「雷が鳴れば梅雨明ける」もその一つ。だが、梅雨の最中にも雷はよく発生する。どうもこれは本当なのか。疑問を抱く方もおられるだろう▼実はこれ、梅雨前線の発達による雷ではなく、晴れていた日の午後に発生する「熱雷」のこと。…

2026年7月9日[1面]

回転窓/健康な地熱開発

 梅雨の湿気は苦手でも、蒸し料理なら好む人は多いだろう。野菜も肉も魚でも、ゆでたら溶け出る栄養やうまみを蒸気がぎゅっと閉じ込めてくれる。油を使わない健康的な調理でもある▼温泉どころの大分県別府市の鉄輪温泉に「地熱観光ラボ縁間(えんま)」がある。豊後水道の海鮮など好みの食材を蒸す調理の体験が人気という。ここは地熱への理解を促す経済産業省の取り組みで整備された▼活火山の多い日本は、発電端出力1000キ…

2026年7月8日[1面]

回転窓/橋とともに

 「瀬戸内のハワイ」ともいわれる山口県東部の周防大島(屋代島)が人気を集めている。青く澄みわたる海と四季の彩り美しい山に囲まれた瀬戸内海で3番目に大きい島。温暖な気候を生かして栽培するみかん畑もあちこちに広がる▼リゾートホテルやおしゃれなカフェも多く、観光やドライブに人気のスポットである。県内外からの移住者も増加中。特に富裕層の人気が高く、周防大島町の2022年度町民税収入は前年度比で約7倍となっ…

2026年7月7日[1面]

回転窓/眠気との知恵比べ

 眠気を払う方法はないものか--。そんなことを思う瞬間がある。会議の最中や昼食後の静かな時間。まぶたが重くなり、意識が遠のいていく。気持ちを入れ直し、背筋を伸ばすが、眠気はどこ吹く風だ▼コーヒーを飲む。席を立って歩く。あの手この手を試しても、眠気はなかなか手ごわい。不思議なのは、睡眠不足だけが原因ではないことだ。十分に寝たはずでも襲ってくる一方で、夢中になれることには驚くほど眠気を忘れる。どうやら…

2026年7月6日[1面]

回転窓/おもちゃ病院で夢つなぐ

 同じ病院と言っても、こちらの方は親しみやすく夢の続きを見られるようでいい。自治体の広報誌で「おもちゃ病院」を初めて知った▼壊れたり動かなくなったおもちゃを、ボランティアの方々が修理してくれる。依頼者は子どもだけでないようだ▼大人だからおもちゃに無縁というわけではない。おもちゃの歴史をつくってきたものには「すっかり成長したおとなでも、きっぱり断ち切ってしまうことのできない子ども時代をなつかしむ気持…

2026年7月3日[1面]

回転窓/安全な富士登山を

 富士登山シーズンに入った。今年は山梨県側(吉田ルート)と静岡県側(須走ルート)の山開きが1日に統一され、残る静岡県側の富士宮と御殿場の2ルートも10日から登山可能に。開山シーズンを心待ちにしていた方も多かろう▼30年にわたり毎年富士山に登る知人に聞くと、10年以上前と比べ登山者数が減っているという。環境省が調べた開山期(7、8月)の登山者数を見ると、2010年の約32・1万人に対し25年は20・…

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