奈良県/美術館再整備基本構想策定、プロポで選定手続き開始

2025年5月1日 工事・計画 [8面]

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 奈良県は老朽化が進む県立美術館(奈良市登大路町10の6)の再整備に向け、2025年に基本構想をまとめる。現在地または隣地を活用した再整備を検討しており、必要な機能を踏まえた整備方針やスケジュールなどを整理する方針。4月25日に基本構想策定業務の委託先を決める公募型プロポーザルを公告した。
 15日まで参加表明書、23日まで企画提案書を受け付ける。選定審査会を経て6月上旬に契約を結ぶ。参加資格は県の「検査・分析・調査業務」に登録し、過去5年間に国や地方公共団体で同種、同類業務の履行実績があることなど。
 県立美術館は1973年3月に開館。79年に増築工事、93年に改修工事が行われている。所蔵品は鎌倉時代から現代に至るまでの絵画、工芸、彫刻、書跡、風俗資料など4100点を超える。施設規模はSRC造地下1階地上2階建て延べ約5400平方メートル。
 「奈良県立美術館整備基本構想策定委託業務」では、美術館の現状課題を整理した上で関係者らに意見聴取を行い、美術館が目指すべき基本理念(ミッション)や活動方針を策定。基本理念の実現に向け、整備後の美術館に必要な機能や規模の整理、移転を含む候補地の比較検討、整備方針に基づく概算整備費の算出、スケジュールの作成、民間資金活用を含む施設の運営体制などを検討する。
 委託上限額は2029万7000円(税込み)。履行期間は26年3月19日まで。