熊本県菊陽町は5日に指名競争入札を開札した「(仮称)第三原水工業団地整備基本設計等業務委託」の落札者を5465万4700円(税抜き)でオオバに決めた。工業団地の造成検討区域は原水地区で、半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の第1工場と、県道大津植木線の南側に位置する約24・2ヘクタールを想定している。業務では現地測量と基本設計を行う。
測量関連では現地測量のほか、区域内の高低差を明確にする路線測量などを実施。基本設計では整地に向けた設計と併せ、調整池や上下水道、区画街路の設計も行う。履行期間は2026年3月31日まで。
町は第三原水工業団地に誘致する企業について特定の企業の誘致を想定したものではないが、TSMC工場に近い立地を生かし、半導体関連産業の一層の集積を図る考え。整備に向けては24年度に整備可能性調査をオオバに委託し、現地調査や事業計画の検討などを進めてきた。
26年初頭にも地権者との用地取得交渉を本格化させる。県道の拡幅工事が完了する28年度以降に造成工事に着手し、31年度の分譲開始を見込んでいる。