大阪府河内長野市/旧保健センターなど跡地、25年秋までに活用方針提示

2025年7月29日 工事・計画 [8面]

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 大阪府河内長野市が南海電気鉄道・近畿日本鉄道河内長野駅の東側にある旧市立保健センター跡地(菊水町2)などの利活用を巡り、事業者の公募時期や手法の再検討に入っていることが分かった。2025年度内のプロポーザル方式による民間事業者の募集・選定を視野に入れていたが、実施方式や公募内容を含めて見直す必要があると判断。秋ごろまでに新たな活用方針を示す。
 対象地は駅東側にある旧保健センターと旧休日急病診療所の敷地約1750平方メートル。用途地域は商業地域で、隣接する民間地と合わせて約3000~4000平方メートルの一体開発を目指す。活用を機に用地に面する国道310号の歩道設置など道路改良も視野に入れる。
 同跡地は21年に保健機能を国立病院機構大阪南医療センター(木戸東町)に移転して以降、未利用の状態が続いていた。23年度以降、市は地元地権者との協議や企業ヒアリングを通じて、駅周辺の拠点性向上やにぎわい創出につながる利活用の可能性を模索。当初は市街地再開発や優良建築物整備事業、民間主導の建て替えなどを視野に入れつつ、高度利用によりマンションと商業機能の複合施設とする案を検討してきた。
 河内長野駅前エリアは長野商店街の空き店舗や空き地の増加、都市計画道路「河内長野駅前線」の未整備などで、まちのにぎわい回復が課題となっている。市は22年度に将来像を取りまとめ、駅周辺の市有地について歴史・文化資産や豊かな自然との接点を生かしながらまちづくりに役立つ開発を行う方針を打ち出している。