東京都中央区の首都高都心環状線近くで再開発を計画している「(仮称)築地一丁目地区第一種市街地再開発事業」で、新たに建設するビルの規模が2棟総延べ18・8万平方メートルになることが分かった。敷地をAとBの二つに分け、A街区は延べ約15・9万平方メートル、B街区には延べ約2・9万平方メートルの超高層ビルを建設する。今後は中央区の条例に基づく事業者説明会を月内に開き、12月に都市計画手続きを始める。
8月29日に開いた「銀座地区及び築地地区合同まちづくり協議会」で、中央区が報告した。これまで2016年に地権者主催でまちづくり勉強会をスタート。17年には再開発準備組合を設立している。
再開発の計画地は築地1の7ほか(敷地面積約1万1570平方メートル)。首都高速道路都心環状線築地川区間に面している。敷地の北側に位置するA街区(8760平方メートル)には地下3階地上31階建て延べ約15万9000平方メートル、高さ約180メートルのビルを建てる。オフィスや店舗、文化・交流施設が入る。
敷地南側のB街区(約2810平方メートル)に建てる建物は地下1階地上29階建て延べ約2万9000平方メートル、高さ約110メートルの規模を計画している。サービスアパートメントや特別養護老人ホームが入居する。両棟とも地下に駐車場を整備する。
敷地の北西側で隣接する首都高速道路都心環状線は築地川が流れていた場所に造ったため、地上面より低い位置に道路がある。今後上部にふたをし、広場として開放する。再開発の敷地と広場の間を通っている区道はかさ上げし、段差をなくす。
防災対策としてA街区の地下2階には地域住民向けに約50平方メートルの備蓄倉庫を整備する。加えて、地上1階と地下2階には延べ約700平方メートルの帰宅困難者用施設を造る。