環境省/霞が関中央合同庁舎3号館(国土交通省)に除去土壌搬入

2025年9月24日 行政・団体 [2面]

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 環境省は20日、国土交通省のある東京・霞が関の中央合同庁舎3号館に、東日本大震災の原子力発電所事故の除染から出た除去土壌を搬入した。土壌の復興再生利用を促す取り組みの一環。3号館正面入り口にある2カ所の花壇に約6立方メートルを使う。同日朝に福島県内の中間貯蔵施設から七つの大袋に入れ、10トントラックで搬送し、作業員が花壇に投入した=写真。
 中央合同庁舎での施工は4施設目となる。計9施設で復興再生利用する計画で、同日で5施設への搬入を終えた。3号館での施工面積は約31平方メートル。花壇の底に15センチの高さまで入れ、その上を20センチ覆土してある。花壇には復興再生利用を行っていることが表示される。
 関係法令、ガイドラインに基づいて搬送・施工した。「風で飛散しないよう天候を見て作業する日を決めた」と環境省の担当者。「来庁者の目に留まりやすく、(復興再生利用についての)国民理解の醸成につながってほしい」という。
 中間貯蔵施設(福島県大熊、双葉両町)には約1400万立方メートルの除去土壌が保管されている。約4分の3を占める1キロ当たりの放射能濃度が8000ベクレル以下の土壌は公共事業などで再利用が可能とされており、環境省は復興再生利用の取り組みを引き続きアピールしていく。