JR東日本/広域品川圏のまちづくりに注力/年間営業収益1000億円を視野に

2025年10月8日 企業・経営 [4面]

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 JR東日本が「広域品川圏」のまちづくりに注力している。2026年3月28日に東京都港区で「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティー)」がグランドオープン。品川区でも同日に都市生活共創拠点がまちびらきする。30年代半ばまでには広域品川圏で同社グループが保有するビルの延べ床面積約150万平方メートル。年間営業収益約1000億円超を視野に入れている。
 広域品川圏は浜松町駅から大井町駅間の東京南エリアを指す。同エリアは羽田空港の国際化やリニア中央新幹線の整備、羽田空港へのアクセス線の開通などにより、グローバルビジネス拠点としての役割が期待されている。
 高輪ゲートウェイシティーのグランドオープンと同じ日に、品川区で「OIMACHI TRACKS(大井町トラックス)」をまちびらきする。建物内にはオフィスや商業施設、ホテルなどが入る。隣接する品川区新庁舎と連携した一体的なまちづくりを展開。帰宅困難者の受け入れや広域避難場所の開放など、地域防災力の向上に向けても連携して取り組む。
 広域品川圏では高輪ゲートウェイシティーや大井町トラックスなどのエリアで合計約5万平方メートルを超える広場も創出する。東京の文化を発信するイベントなどを行い、1年を通してにぎわいを創出する。
 エリアの回遊性も高める。モビリティ事業者と組み、駅から目的地までのラストワンマイルを補完。移動そのものが観光になる水上交通や空飛ぶクルマ、オンデマンドモビリティなどを活用し、シームレスな移動エリアの形成を目指す。