新菱冷熱工業、佐川急便ら/資材管理をデジタル化/バーコードで効率化

2025年10月31日 技術・商品 [3面]

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 新菱冷熱工業は、佐川急便と同社グループのSGシステム(京都市南区、丸山信二社長)と連携し、建設現場での資材管理をデジタル化した。資材ごとにバーコードを付与し、搬入・在庫・受け渡しをリアルタイムで管理する仕組みを整備。宅配・法人物流の知見とBIMを融合し、メーカーやサプライヤーを含め、必要な資材を使う分だけ適時に搬入するジャストインタイム体制を構築し、作業効率を大幅に改善する。
 新菱冷熱工業の施工管理やBIMについてのノウハウと、佐川急便とSGシステムが宅配・法人物流で培った知見を組み合わせ、実務に即したシステムを短期間で構築した。新システムでは現場近くで資材を一時保管する「門前倉庫」を利用し、あらかじめ設備をユニット化するオフサイト拠点を設置。BIMを基に、必要な資材を自動で特定しラベルを作成する。
 これまで資材は数多くの業者から納品されるため、ラベルがなかったり、ラベル様式が統一されなかったりして円滑な検品が難しかった。ラベルで管理できることで現場にはユニットと資材を混載して運べるようになり、配送を効率化できる。現場内で資材を探したり仕分けたりする負担の軽減にもつながる。
 今後は、BIMを基盤に資材検収や出来高管理、工程管理など各システムとの連携を進める。資材メーカーとの情報共有も強化し、より精密な資材供給を目指す。門前倉庫はオフサイト拠点の機能を付け加える考えだ。