大阪府羽曳野市/本庁舎建替DBプロポ再公告/上限131億円、技術者配置要件も緩和

2025年11月5日 工事・計画 [8面]

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 大阪府羽曳野市は4日、「羽曳野市本庁舎建替整備実施設計及び工事施工」の公募型プロポーザルを再公告した。前回は1月に公告したが、参加辞退により中止となっていた。提案上限額を前回の93億9229万1700円から131億7585万6100円(税込み)に引き上げ、12月5日まで参加表明書を受け付ける。技術提案書の提出期間は2026年2月16~20日。優先交渉権者は26年3月中旬に選定・公表する。
 前回公告では参加表明した事業者が価格面の不一致を理由に辞退した。市はその後、基本設計の精査や事業者へのサウンディング(対話)調査を実施。設計・施工一括(DB)方式による整備方針を維持しつつ、提案上限額を見直した。監理技術者の配置要件も緩和し、工期中の人員変更を認めるようにした。
 参加要件は単体または3者以内のJVとし、延べ床面積5000平方メートル以上の庁舎または公共施設の設計・施工実績や経営事項審査(建築一式工事)の総合評定値(P)1250点以上などを求める。
 新庁舎の規模はRC一部S造6階建て延べ1万3812平方メートル。現庁舎の老朽化や耐震性能不足を解消するため、現在地(誉田4)で建て替える。敷地面積は1万8155平方メートル。防災拠点機能を備えるとともに、省エネルギー化や長寿命化など環境性能も重視。本館新築のほか、既存施設の撤去、別館(SRC造5階建て延べ4765平方メートル)の改修、外構・駐車場整備、インフラバイパス工事を一括して行う。事業期間は契約締結日から30年3月29日まで。
 CMr(コンストラクション・マネジャー)として三菱地所設計が参画。基本設計作成と実施設計監修は隈研吾建築都市設計事務所、オフィス環境整備はオカムラが担当。プレキャスト(PCa)部材の活用による省人化と品質向上を図り、古墳・まち・公園を「みどり」でつなぐ新庁舎を構想する。
 増額分の予算は12月議会に補正計上し、26年3月議会での契約議案上程を見込む。