飛島建設の乙川亮司氏=写真=が国立極地研究所(極地研)の第67次南極地域観測隊(夏隊)に参加する。第66次隊(夏隊)に続き2回目の派遣。主に建築工事の現場監督として、昭和基地に建設している夏期隊員宿舎やコンクリートプラントの運用など、5件の工事に携わる計画だ。現地滞在は35日と例年の夏隊より2週間ほど短い予定。乙川氏は「絶対に事故を起こさないようにしたい。難しい作業は早めに実施の可否を判断するのも仕事だ」と意気込む。
第67次隊では海洋観測を重点的に行うため、本隊が「レグ1」「レグ2」の2編成に分かれて行動する。乙川氏はレグ1の一員として12月4日に日本をたち、豪州経由で2026年1月4日に昭和基地へ到着。同2月7日に昭和基地を出発し、同24日に帰国する予定だ。
17日に東京都港区の飛島建設本社で開いた記者会見で、乙川氏は「南極では工事を中断するにも、ブリザードで飛ばないように養生する期間を取る必要がある。作業をどこまでやるか、やらないかを判断するかが大事になる」と語った。「初参加だった前回と異なり、今回は基地の状況や現地の地形がよく分かっている。できること、できないことを把握し、極地研からの指示にプラスアルファで提案できるようにしたい」と力を込めた。









