仙台市は、青葉区青葉山に整備する「(仮称)国際センター駅北地区複合施設」の基本設計中間案をまとめた。案では建設工事費を基本構想(2023年6月公表)で示した350億円から200億円増額の約548億円と試算。今後の物価上昇を踏まえ、変動する可能性も示唆した。27年度の着工、31年度の完成、開館を目指す。
基本設計は藤本壮介建築設計事務所が担当している。建設場所は青葉山2の1、4、5(敷地面積約1万8700平方メートル)。施設規模はRC、S造地下2階地上4階建て延べ2万7400平方メートル。音楽ホールや東日本大震災のメモリアル拠点となる複合施設を整備する。2000席規模の大ホール、350席程度の小ホールを備える。1階はワークショップや工作など市民活動の場、2階は災害に関する常設展示、多目的スペースなどを配置。3階は災害の知見を発信する展示場、4階はフリースペースとする。
設計コンセプトは「たくさんの/ひとつの響き」。多様な目的を持った人々や活動が交わり、共鳴することで、新たな文化を創造する土壌を生み出す。外観は屋根材をさまざまな方向に折り重ね、施設の高さや大きさに伴う圧迫感を低減するデザインとする。庇(ひさし)を深く張り出し、日光を遮るとともに屋内と屋外が連続する開放的な環境を確保する。
今後、11月下旬以降に音楽関係者や市民活動団体などと意見を交換する。寄せられた要望などを踏まえ中間案を修正し、本年度中に基本設計をまとめる。








