兵庫県/ひょうごインフラDXアクションプラン策定/BIM・CIMなど23分野設定

2025年11月21日 行政・団体 [8面]

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 兵庫県は、インフラDXの推進に向けたビジョンなどをまとめた「ひょうごインフラDXアクションプラン」を策定した。各現場業務の課題を踏まえ、デジタル技術の活用など取り組みの方向性やスケジュールを23分野に大別して設定。▽持続可能な社会▽自然災害に強い社会▽経済成長▽安全・安心で住みやすい県民生活-の実現を基本方針に、職員全員で強力に推進していく。
 目指す姿に掲げるのが、▽生産性向上▽業務効率化・働き方改革▽効率的な維持管理▽効率的な被災状況の把握、防災情報の共有▽ビッグデータ活用による施策立案▽利便性向上(電子化など)-の6項目。各分野で▽調査・計画▽設計・協議・用地取得▽工事▽維持管理・運用▽災害対応-の業務プロセスを対象に変革を推し進める。アクションプランには2027年度までの実施予定と将来イメージを設定する。
 BIM/CIM活用では、25年度から実施している設計・工事の試行を継続し、課題を抽出した上で活用方針を検討する。将来的に干渉チェックの効率化による受発注者の生産性向上や、数量自動算出を用いた積算の効率化などに役立てる。
 現場の遠隔支援では、職員研修を継続し課題の改善検討を進める。的確な助言や指示を行える若手職員の育成や、ベテラン職員の移動時間削減による業務効率化を目指す。
 点群データ計測の省人化では、一部の土木事務所で試行している3D点群データ生成サービスを全県に拡大。26~27年度は本格運用に向けて有効性や問題点を検証し、電子納品要領の改定を検討する。
 ICT活用工事については、研修などを継続しつつ、対象工種の拡大や、発注者指定型の適用範囲の見直しを検討していく。将来的に約20%の生産性向上や、起工測量から設計、施工、出来形管理のプロセス内製化などにつなげる。
 取り組み対象の23分野は次の通り。
 ▽BIM/CIM活用▽遠隔支援▽360度カメラ▽ウェブ会議環境の整備▽情報共有システムの活用▽3D点群データの活用▽社会基盤施設総合管理システムの活用▽AIの活用▽航空レーザー測探による河川状況の把握▽ビッグデータの活用▽リモート境界確認▽ペーパーレス化▽ICT活用工事の推進▽遠隔臨場▽点検・被災状況調査へのICT活用▽点検・診断へのAI活用▽除雪へのICT活用▽申請書類の電子化▽自動運転技術の活用▽除雪車両のリアルタイム位置把握・日報作成の自動化▽人工衛星画像の活用▽災害時ドローン活用▽CGハザードマップ。