ENEOSホールディングスの事業会社、ENEOS Power(東京都千代田区、香月有佐社長)は川崎市川崎区扇町にあるENEOS川崎事業所の遊休地に、天然ガス火力発電設備を新設する。最新鋭の高効率ガスタービン・コンバインドサイクル発電設備(約75万キロワット)を1基導入。2029年前半に着工し、33年前半の運転開始を予定している。
24日に川崎市役所などで環境影響評価(環境アセス)方法書の縦覧を開始した。事業名は「(仮称)扇町天然ガス発電所建設プロジェクト」。建設地は扇町12の1。区域面積は約17・2万平方メートルで、使用していないタンクや配管などを撤去して発電設備を設置する。
方法書によると主要機器は▽ボイラー(排熱回収自然循環型)1台▽タービン(1軸型コンバインドサイクル発電、ガスタービン=開放サイクル型、蒸気タービン=再熱復水型)一式▽発電機(横軸円筒転界磁型、三相交流同期発電機)1台▽主変圧器(導油風冷型三相変圧器)1台。
近隣の液化天然ガス(LNG)基地からパイプラインで燃料を供給する。燃料使用量はLNG換算で年間約70万トンを想定している。将来的には脱炭素対応として水素などの導入も検討する。土木工事は29年前半~31年中ごろ、機器(機電工事)据え付け工事は31年中ごろ~32年後半を計画する。32年後半に試運転を始め、33年前半の商業運転開始を目指す。








