加藤建設/道路工事に遠隔技術導入/東埼玉道路柿木第2号橋下部工で

2026年1月22日 技術・商品 [5面]

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 加藤建設(愛知県蟹江町、加藤明社長)は、道路工事に遠隔施工技術を導入し、現場作業の省人化・効率化につなげている。関東地方整備局が発注する国道4号東埼玉道路柿木第2号橋の下部工事で、地盤改良機を遠隔操作している。オペレーターの現地対応が不要となり、危険箇所への立ち入りに起因する労働災害リスクを回避できる。
 遠隔施工技術を導入しているのは、埼玉県内で施工する「R7国道4号東埼玉道路(専用部)柿木第2号橋下部その2工事」。八潮市と春日部市を結ぶ東埼玉道路(延長約17・4キロ)のうち、立体構造で計画する自動車専用部の一部となる。現場は草加市柿木町亀で、既製杭(長さ44メートル、内径1000ミリ)の打設や橋脚躯体工事などを同社が施工している。工期は2027年3月31日まで。
 軟弱地盤の現場で安全に作業を行うため、同社は基礎工事で使用する重機の作業スペースを含め、約1300平方メートルの土地を地盤改良した。セメントミルクを地盤内に噴射し、鉛直方向に連続して撹拌(かくはん)する中層混合処理工法「パワーブレンダー工法」を採用した。
 人材不足が顕在化する中、同社は他の現場でも導入している、カナモトの建設機械遠隔操縦システム「KanaTouch(カナタッチ)」を改造し活用。遠隔地からパワーブレンダー工法を実施できる環境を整えた。オペレーターは同社の中部支店に設けたコントロール室から、地盤改良機を操作する。
 コントロール室と重機は衛星回線で結び、機体に設置した各種センサーのデータを表示した施工管理画面や複数台のカメラで撮影した映像を確認しながら、コントローラーで操作する。アーム先端のトレンチャ式撹拌混合機により、深さ約2・7メートルの位置にセメントミルクを噴射して地盤を改良する。
 モニターには座標管理された10センチ格子のブロックが表示され、所定の深度と材料の吐出量、撹拌回数を満たすとブロックが合格を示す「赤色」に変化。出来形を管理する。地盤改良工事は21日に完了した。
 人材不足をICTで乗り切ろうとする動きが建設業界で広がる。同社も遠隔施工技術の導入を足掛かりに、将来的には人が立ち入れない危険箇所や人材が不足する現場で、無人化施工を目指す。