国交省建設業政策勉強会/働き方の課題解決、立場や役割に応じ打ち手を

2026年2月3日 行政・団体 [1面]

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 国土交通省の有識者会議「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」の議論が佳境に入ってきた。直近の会合では建設業特有の働き方の課題を議論。建設業という大きなくくりではなく、技術者と技能者、大手と中小・地方といった立場や役割の異なるプレーヤーごとに課題を洗い出し、細かく打ち手を考えていく必要があるとの主張が多く挙がった。個々の実態に合った制度的な対応策をどの程度詰め切れるか、3月に予定する議論の成果の取りまとめが注目される。
 昨年12月24日に開いた第5回会合の議事要旨を公開した。時間外労働の上限規制など労働法制への対応や、日給月給などの給与制度、業界のイメージアップを図る取り組みなどを取り上げ、建設業が労働市場で評価され、多様な人材を呼び込むための課題を掘り下げた。
 誰もが働きやすい職場とするには適正な労働条件の提示が不可欠だ。ただ、他産業では当たり前の労務管理が建設業の特に小規模事業者では行われていないとの指摘があった。日給制の弊害で、出勤日は把握しても労働時間まで管理できていない現場も多い。
 時間単位の労務管理を前提に、柔軟な働き方を実現する変形労働時間制やフレックスタイム制の活用可能性に多くの委員が言及した。建設業向けに生産性向上のインセンティブが働くよう工夫すべきだとの声があった。労働者自身の裁量で働くことができ、労働時間のセルフマネジメントにもつながるとの指摘もある。
 建設技能者には認められていない派遣の在り方も論点となった。在籍型出向も技能研さんなどの要件があり、活用が進んでいない。全国的に人材不足が深刻化し、地域を支える建設会社の確保が求められる中、時代に合わせた新しい制度の検討を求める声があった。
 若年層などの担い手の確保・教育に向け、建設業者と学校側が連携した資格取得支援の展開など前向きな提案があった。教育に費用を負担するのが難しい会社も多い中、業界団体でのフォローや、資金を出し合って教育機関をつくるなどのアイデアも出た。